Fedora Sericeaを試した
いつの間にかFedora Sericeaという新しいイミュータブルデスクトップがリリースされていたので試してみた。タイル型ウィンドウマネージャのSwayを使っているのが特長。他にもディスプレイマネージャにsddmとかファイルマネージャにThunarを採用しており、自分がLXQtとかXfce使っていた頃を思い出した。
Fedora Silverblueから乗り換えるのはとても簡単で、以下をおこなうだけ
rpm-ostree rebase fedora/38/x86_64/sericea
systemctl reboot
起動するとsddmのログイン画面がみえる。ログインしてからSwayの使い方が分からず、Fedora Sericeaのデフォルト設定を参照した。ターミナルの起動は mod + Enter
、dmenu(アプリケーションランチャー)の起動は mod + d
、ログインセッションの終了は mod + Shift + E
らしい。
次に気づいたのは、使用しているキーボードが日本語配列なのに英語配列として認識されていることで、以下の設定を ~/.config/sway/config.d/10-keymap.conf
に追加してすべての入力デバイスにキーボードレイアウトは日本語配列を使用するように指定した。
input * {
xkb_kayout "jp"
}
あとは入力メソッドが使えれば常用できる!と思ったので ibus-setup
などを試すと、デフォルトではibusデーモンが起動されない様子。以下の設定を ~/.config/sway/config.d/20-ibus.conf
に追加してログイン時ibusデーモンが起動されるようにする。
exec ibus-daemon -drx
また、起動したアプリケーションでibusが使えるように環境変数1を ~/.config/environment.d/10-ibus.conf
~/.config/sway/environment
2 に設定する
GTK_IM_MODULE=ibus
QT_IM_MODULE=ibus
XMODIFIERS="@im=ibus"
これでibus使えそうと思ったが、入力メソッドの切り替えがうまくいかない。キーバインドを変更した 3XWaylandで動くアプリについては変換候補が出なかったり挙動が怪しかったりするけど一応使える。あとシステムトレイに今使っている入力メソッドが表示されない4。まあとにかくGNOMEのように統合されていたりKDEのようにKimpanelプロトコルが提供されているわけではないので、ibusでの実用には難がありそう。Swayはtext-input-v3プロトコルをサポートしており5、Fcitxを使えば問題なさそうだけど、なんとなくibusが使いたかったので諦めてSilverblueに戻した。Shift + Space
で入力メソッドが切り替わらないし、Anthyのオン・オフも効かない。
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ターミナルセッションからはexportコマンドを使用しても見えない。
systemctl --user show-environment
すると見える。よく分からない。…と思ったけどどうもSDDMはWaylandセッション開始時参照してくれないらしい。 https://wiki.archlinux.org/title/environment_variables#Per_Wayland_session ↩︎ -
Fedora Sway Spin 設定ファイル的にはここで環境変数を設定するらしい。 https://docs.fedoraproject.org/en-US/fedora-sericea/configuration-guide/#_environment_variables ↩︎
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これ自体は環境変数が適切に設定できていなかったことが原因。 https://twitter.com/kenya888/status/1666797998666567681 にて教えてもらった ↩︎
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https://blog.chewie-lin.me/uim によれば、
XDG_CURRENT_DESKTOP=KDE ibus-daemon -drx
すると表示される。 ↩︎